読み込み中...

企業の“中の人”たちに寄り添うメディア

【花王/ライオン】日用品メーカーが「推し色」プロモーションを好む事情

花王「リーゼ1DAYヘアモンスター」「バブ シリーズ」|ライオン「トップ スーパーNANOX」「ソフラン プレミアム消臭」

推し活の醍醐味の1つに「ファン同士の交流」があります。むしろいつの間にか、そちらのウェイトのほうが大きくなってしまっている人たちも一定数いるはずです。そして、そういったファンコミュニティのなかでは、ファン同士でしか解読できない独自の愛情表現法や暗号的造語が生み出され、それがまた絆を深めるのです。

 


 

花王「リーゼ1DAYヘアモンスター」が、にじさんじバーチャルライバーとのコラボ動画を配信しています。にじさんじライバーファンたちに向けた「推しアレンジ(推し色を取り入れたヘアカラーアレンジ)」を紹介する内容です。

どうでもいいんですけど、おじさんあんまりライバーには詳しくないんですが、今ってスゴいのいるんですね。ライバー業界も飽和ぎみなようですから、結構エッジを効かせたキャラクターがいろいろ出てきているようで、ちょっと面白そうです。

出典:Youtube動画「リーゼ1DAYへアモンスター×にじさんじジョー・力一&える ヘアモン推しアレンジ発表会」 https://www.youtube.com/live/FbKOF-fylGs

 

そもそも推し色って何?という方のためにカンタンに説明しておきますと、別名メンバーカラーともいわれ、推しのアイドルやキャラクターなどのイメージカラーのことをいいます。

アイドルグループなどの推し活シーンでは昔から当たり前のように存在する概念で、ライブなどでは服装などの色によってどのメンバーの担当なのかが一目でわかっちゃったり、日常生活の中でも身のまわりのアイテムは推し色で揃えるといったことをしたりします。

この1DAYへアモンスターなんかは、そんな推し活にピッタリな商品であるのは言うまでもなく、この手のプロモーションが出てくるのも必然といえば必然です。

 

 

企業にとっていいことづくめな「推し色」プロモーション

ちなみに、この推し色を活用したプロモーションはSNSまわりではしばしば見かけるものです。例えば、花王の競合であるライオンのスーパーNANOX &ソフランではこんな感じで、スーパーNANOX公式アカとソフラン公式アカとが、Twitter上でこんな掛け合いをしています。

 

スーパーNANOX公式Twitterアカウント https://twitter.com/TOP_superNANOX/status/1654667340951474179
ソフラン公式Twitterアカウント https://twitter.com/Soflan_Official/status/1654667335666647040

 

この掛け合いを見る人が見ると、「にのあいコンビ」の掛け合いに変換されるのです。にのあいコンビとは、ジャニーズ嵐の二宮和也×相葉雅紀のことです。

まず、両名はこれらのブランドのアンバサダーを務めていますよね。そして、彼らのメンバーカラーは「二宮=黄色」、「相葉=緑色」となっています。

それらもろもろの前提条件を把握している人たち(つまりは嵐ファン)がこれを見ると、例えば黄色いフォントや絵文字は二宮の発言、緑色は相葉の発言、という風に脳内変換されるのです。

よく見ると、スーパーNANOXのメッセージには黄色いハートがついてたり、フォントも黄色ですよね。逆にソフランは緑色です。そんな感じで、ファンたちにとっては「私たちだけがわかる暗号」的な表現方法になっており、そこにまた特別感が生まれるわけです。

そして、ファンたちも阿吽の呼吸で、黄色と緑色のハートを付けてこれにリプライするのです。

 

見てください、この足並み揃いまくった色づかい。圧巻のひと言です。

企業としては、このプロモーション内で実際にタレントを起用するまでもなく、ファンたちがこれらを勝手に推しに脳内変換して再生してくれるわけですから、じつにエコノミーかつ使い勝手のいい手法であると言えます。色そのものには肖像権も著作権もへったくれもありませんので。

 

 

推し色を活用した新しい需要シーンづくり

話を花王に戻します。花王は、冒頭のヘアモン以外のプロモーションでもこんな取り組みをしています。

入浴剤ブランド「バブ」の...

この記事のタグ
New posts