読み込み中...

企業の“中の人”たちに寄り添うメディア

【森永製菓】キャンペーン賞品のために新フレーバー開発!?とその狙い

森永製菓「板チョコアイス(「ドラえもん」デザインパッケージ)」

マンガ好きな人たちは、棚に整然と並んだコミックスの背表紙を眺めているだけで、えも言われぬ喜びと達成感を感じるものです。そんなコレクションの中に穴(抜けた巻)があったらどうなるでしょうか?まるで自分のカラダの一部が欠けたような喪失感にさいなまれ、その穴を埋めず(買わず)にはいられないはずです。その性質、プロモーションのフォースを感じます。

 

もはや春の風物詩になった、森永・板チョコアイスの“コミックス背表紙風”パッケージ企画。今年も発売されています。

進撃、コナン、呪術と、例年超メジャーコンテンツとのコラボが話題の本施策なのですが、ついに国民的コンテンツ「ドラえもん」まで使ってきているところに、その力の入れ具合と、そこから察せられる「例年どおりバカ売れして当然」なプレッシャーがそこにはあるんだろうなぁと、つい“中の人たち”のことが慮られてしまうのであります。

出典:森永製菓「ドラえもんデザインパッケージ」特設サイト https://www.morinaga.co.jp/ice/itachoco/doraemon2023/

 

この施策の目玉はなんといっても、コミックスを棚に並べるときのように演出できる“背表紙風”パッケージデザインです。

この「並べておきたくなる」というところがポイントで、その表現からして最低でも2個、いや2個じゃあちょっとその雰囲気は伝わらないから3個、いやいやどうせならもっと並べたいよねぇ~と、まとめ買い(コレクション買い)をそそられてしまう見た目なのであります。

とはいえ全10種なので、コンプしてもせいぜい1,200円くらい(板チョコアイスは一般スーパーで120円前後と想定)。年に1回くらいなら全種集めても楽しいよね~くらいで済む金額です。

どこぞの容赦ない企業ならば、全20種くらい展開して徹底的に“徴収”しにかかりそうなスキームですが、さすがに僕らの森永さんは、コレクション病な人たちにも無茶をさせない良心があるようです。

 

 

まとめ買いを、もうひと押しする“おまけ”WEBコンテンツ

なお、今回は「スマホでひみつ道具体験」なるWEBコンテンツもあわせて展開されているようです。

パッケージ裏面のQRコードを読み取ると、各パッケージごとに全10種の「ひみつ道具」の使用体験ができるスマートフォン専用コンテンツだそう。

アイス片手にゆる~く遊べるあくまでオマケ的なコンテンツではあるようですが、これがあるのとないのだけでもコレクション買いしたいキモチはいくぶん変わってくると思います。“ひと押し”としてうまく機能してくれそうです。

出典:森永製菓「ドラえもんデザインパッケージ」特設サイト https://www.morinaga.co.jp/ice/itachoco/doraemon2023/

 

 

たった100人のために新フレーバーを開発!?

ところで、今回わたくし個人的に注目しているのは、同時開催されているツイッターキャンペーンです。

キャンペーンの流れとしては、ごく一般的な写真投稿型キャンペーンなのですが、投稿者から抽選で100名に「どら焼き風味の板チョコアイス」が当たるそうなんです。

たった100名への景品のためだけに新たな中身(今回の場合は板チョコアイスの新しいフレーバー)を開発してしまうって、私の記憶でも今まであったっけな…?というくらい珍しいものといえます。過去のこのコラボ施策ではシークレットデザインの箱が当たるというパターンはありましたが、それは箱だけの話でしたし。

この新フレーバー、中のバニラアイスをどら焼き風味アイスに変えたくらいなのかなとは思いますが、とはいえパッケージのシークレットデザインを1種類追加するだけの話とはずいぶん話が変わってきます(かかる労力やコスト的に)。それだけ気合が入ってる施策であるということでしょうか。

 

 

限定フレーバープレゼント企画から推測される、もう1つのシナリオ

なお、このプレゼント限定のフレーバー開発については、個人的にもう1つの狙いがあるのではないかと思っています...

この記事のタグ
New posts