日本のアニメと、欧米のCartoonsの大きな違いの1つに「下まぶたをハッキリ描写するかどうか」があります。Cartoonsのキャラクターたちの表情の描写をみると、下まぶたの存在がかなり重要です。一方、日本のアニメではあまり描かれません。つまり、これを描くだけでいっきに欧米のキャラクターっぽさが醸しだせる描画テクニックであるともいえます。
▼スポンジ・ボブ(ニコロデオン)|ミニオンズ(イルミネーション・エンターテインメント)
出典:ニコロデオンジャパンYoutubeチャンネル https://www.youtube.com/@NickelodeonJapan | NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン「ミニオンズ&怪盗グルーシリーズ」 https://minions.jp/minions/
Doleが「1日2本バナ活チャレンジ」キャンペーンを実施しています。ちなみにこのキャンペーンは昨年から不定期開催されており、今回で3回目の開催となります。
タイトルどおり1日2本のバナナを食べる「バナ活」を推奨するものですが、キャンペーンの内容については、いたってオーソドックスなレシート応募型キャンペーンのようです(250円で1応募可能)。なお、賞品はハンドブレンダーかDole公式キャラクターのぬいぐるみとなっています。
このキャンペーンでちょっと気になったのが、公式キャラクター「スウィーティオ(性別は女性っぽい)」の描写です。キャンペーンキービジュアルのスウィーティオちゃんと、プレゼントでもらえるぬいぐるみのスウィーティオちゃんの顔がまるで別人…。
前者のスウィーティオちゃんは欧米のCartoonっぽい顔つき(以下「欧米顔」)、ぬいぐるみのほうはずいぶんジャパナイズ=日本人好みに調整された顔つき(以下「和顔」)です。
出典:ドール「バナ活キャンペーン」特設サイト https://dolesunshine.com/lp/jp/banakatsu/campaign/
欧米顔スウィーティオちゃんがなぜ欧米っぽく見えるのかと言うと、やはり冒頭でお伝えしたまぶたの描きかたによるところが大きいと思われます。これがあるのとないのとでは、ぜんぜん顔の印象が変わりますね。日本のアニメやキャラクターイラストではあまり見かけない顔つきです。
ちなみにこれ、「たまたま作ってみたらぜんぜん違う顔つきになっちゃったわ~」パターンだと思いますか?
否、これは意図的に顔つきを変えてきているのだと思います。※なお、現在Doleのアジア事業全般は伊藤忠商事に買収されているので米国Doleの意向などは関係なしです。
なお、欧米顔のスウィーティオちゃんで狙っているのは、この「バナ活」を欧米由来のトレンドっぽくみせようというところです。この手の健康美容トレンドに関心の高い人たちって、「今、ニューヨーカーたちに話題の~」みたいな欧米話題系&発祥系の謳い文句に弱いじゃないですか。
それが本当に謳うことができる事実ならば、それをアピールするに越したことはないのですが、そういった事実がないのだとしたら、“そういう風に感じとらせる”テクニックを駆使する必要があります。それが欧米顔スウィーティオちゃんなのです。
では一方で、なぜぬいぐるみは和顔なのか?それは...