近年、年賀状をはじめとする「虚礼廃止」の流れが加速化しておりますが。その流れにのってお年玉も虚礼廃止した人っているんでしょうか。たまたま正月に会う機会がなかったとかそういう話ではなく、あったのに渡さないというパターンです。それ、なかなか強めなメンタルが要求されそうです。
ところで、「2020年を境にお年玉の平均金額が減っている」という興味深い調査結果がありました。以下がその結果グラフでございます。ひとまず2022年までの推移ですが、昨今の食料品やエネルギー高に起因する消費者物価の急上昇などもあり、2023年の結果はさらに下降しているものと推察されます。

出典:学研HD/学研教育総合研究所『子どものアンケート調査2022年「幼児白書」「小学生白書」を公開』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000004658.000002535.html
景気後退のあおりを真っ先に受けるのは立場の弱いものである、というのは世の常ではありますが、子どもたちの年に一度の臨時収入も例外ではなかったようです。なんともやるせない話ですが・・・。
そんな世の中の流れを受けてかどうなのかはわかりませんが、お正月シーズンにあわせて明治はお菓子購入者に「オリジナルポチ袋」を配布しています。明治の定番お菓子シリーズの発売当初のパッケージを描いたレトロチックでかわいらしいデザインです。
ちなみに、このポチ袋施策自体は、昨年(2022年)正月から実施がありましたが、今年も同じスキームで再展開されたもののようです。


ところでコレ、お正月を1週間くらい過ぎたころでもまだ売場にタップリ残ってたんですが、大丈夫なんですかね・・・。ちょっと心配になってしまいました。
ポチ袋ですから、この時期に配布するからには、メインの用途はやっぱり「お年玉袋」ということになるわけなのですが。まさか、お金のかわりにお菓子を入れて配ってもらうことを狙っての企画・・・ではないことを信じたいところです。

仮に、本気で子どもたちへのお年玉の中身を、お菓子で渡したとイメージしてみましょう。
まぁ、まずはじめは「ハハハ、ありがとう笑(つまらん冗談かましてんじゃねーぞ)」という反応でしょう。ここでこのあと、本物のお年玉を後ろからスッと出すのであれば、つまんねーオヤジギャグに付き合わされたわ~程度で終わることでしょう。

が、これがリアルガチなお年玉だとわかったらどうなるか。まず子どもたちから笑顔はなくなることでしょう。そして次にその旨を親に報告することでしょう。で、報告を受けた親たちは、いろいろなナニカを察しつつも、子どもには「いつもより重いじゃない、よかったわねぇ~笑」と苦肉のジョークを返すことでしょう。
そしてその後、あなたは子どもたちから裏でこんなアダ名をつけられます——。「乞●食じじい」と。

そんな周囲の人々が放つ禍々しい空気感にも耐えられる鋼のメンタルを持つ人を除いては、「お菓子のお年玉(ガチ)」など恐ろしくてできるわけもありません。いや、仮に中身はちゃんとお金だったとしても、このポチ袋でお年玉を渡すのはなかなかのメンタリティが要求されそうです。
売場で、このポチ袋を見たお客さんたちの多くは、きっとその「恐怖のシナリオ」を想像したことでしょう。それが、この正月すぎてもタップリ残っている状況につながっているのかもしれません。

ちなみに、明治は本気でこのポチ袋をお年玉に使ってもらおうと思っていたのかというと、そうとも限らなそうです。
ポチ袋の裏面にも書いてあるとおり、メッセージカード入れやちょっとした小物入れなどの“いろいろな用途”に使ってね~というのが実際の狙いではあるようなのですが。
が、いかんせん客はその“いろいろな用途”をその場ではなかなか思いついてくれんのです。いや、用途が思いつかないくらいならまだマシで、むしろ前述のように見たまま(ポチ袋=お年玉に使う)連想をしてしまうのです。
これは、客が脳なしだなんだと言っているのではありません。考えようという気力がそこに湧かないだけなのです。脳が働かないのではなく、働かせようとしない。買い物客の意識の大半なんてこんなもんです。買い物行動なんてルーティーンワークですから。

じゃあ、この施策はそもそもいかんのか?というと、そうとも言えません。「ポチ袋」というアイテム自体はいいと思うのです。なによりデザインがかわいらしい。これは使いかたの提案によっては輝きそうなアイテムだと思います。
じゃあ、どうすりゃいいのか?一つのアイデアとして...
