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【ハイアール】人間の飽き性をしっかりと踏まえた無駄レスなキャンペーン設計

ハイアールジャパンセールス「ハイアール冷蔵冷凍庫 121L~173Lタイプ各種」

人間は「飽きる」生き物です。新しいものに出会ったときは心トキメキ、それへの関心や情熱も高いのですが、それをいざ手に入れ、それがある状態がフツーになると、いつしかトキメキや情熱は薄れ、「とりあえずそこにあれば(いれば)いいや」程度のソコソコな意識になっていくのです。ご結婚済のかたは、ご自身の伴侶に対する意識をイメージしていただければわかりやすいと思います。

 

 

ハイアールが小型冷蔵庫製品(主に単身者用サイズ)を対象に、それを丸ごとデコレーションできる「デコ冷ション」キャンペーンを実施中です。冷蔵庫の前面をまるまる覆うオシャレなデザインのマグネットシートが抽選で当たるというもの。これ、フツーに良くないですか。

出典:ハイアール冷凍冷蔵庫「デコ冷ション」キャンペーン特設サイト https://www.haier.com/jp/markets/2023cp_refrigerator_spring/

 

何がいいかってコレ、一般的に無機質な見た目の冷蔵庫を“攻めのインテリア”に昇華させ、遊べることです。しかも部屋の雰囲気にやっぱり合わなかったり、飽きたりしたらすぐに元のプレーンな冷蔵庫に戻せる。この大胆さとカンタンさが揃っている点が魅力だと思うのです。

「世界を旅するように、冷蔵庫を着飾る」というテーマで、北欧、パリ、アメリカ、異国情緒あふれる尖ったデザインが楽しめるキャンペーンコンセプトもこれまた魅力です。店頭でもなかなか映えておりました(売場全体画像は会員ログイン後に閲覧できます)。

今流行りのガラス扉タイプ(インテリア性の高さがウリ)の冷蔵庫では実現できない仕組み(ガラス扉はマグネットがくっつかない)であり、なおかつそれらのガラス扉冷蔵庫とは少し路線の違ったオシャレさを攻めているところもまたウマいと思います。

 

 

ただし“着せ替えプロダクト”化しちゃうとシクるやつ

そこまでいいならいっそのこと、そういう“着せ替えプロダクト”として販売しちゃえばいいじゃん、マグネットシートも有料販売すれば二次利益にもなるし——。と思うじゃないですか。

が、あったんですよねぇ~、そういうプロダクトって。過去にたくさん。いろいろなジャンルで。着せ替えケータイとか、カスタムデザインPCとか、マイデザインタンブラーとか・・・。でもそのほとんどは消えてしまったり、生き残っていてもごく一部の熱心なファン向けのプロダクトに収まってしまっていることがほとんどです。

なぜそうなってしまうのか?理由はカンタンです。面倒くさくなるのです。

はじめはいいのです。その“着せ替え”というコンセプトに心躍り、胸ときめき、その時々のキブンやスタイルにあわせたカスタマイズの可能性に期待いっぱいで購入するのです。が、そのうちその情熱も薄れ(要するに飽きて)、面倒くさくなるのです。お気に入りのパターンをつけっぱなしになったり、飽きづらいプレーンなデザインに戻してしまったりするのです。悲しいかなこれが人間なのです。

 

 

どうせ着せ替えにトキメくのは始めだけなら、そこだけでアピればいいじゃん

ひるがえって、今回のこのハイアールの施策のいいところは、これを限定キャンペーンとして展開しているところだと思います。カスタムはできるけれど、それは今だけ限定でできることであり、あくまで蛇足的な価値として提供しているのです。

蛇足的というと聞こえが悪いですが、要するにそこはプロダクトの直接的な価値ではなく、あくまで「こういうアソビもできちゃったりします」という+αの副次的な価値として提案してきているというところになるかと思います。

ちなみにこのキャンペーンは、2023年4月までの商品購入者のみを対象とした限定キャンペーンになっています。タイミングやキャンペーン内容(対象商品やシートデザインなど)的に若者たちの新生活家電需要を狙っているのはまぁ間違いないとして、これを着せ替えプロダクトではなく単発キャンペーンの景品として配布しているのには、前述の「いずれ面倒になり、どうでもよくなる」という人間の残念な習性も意識されているものと思われます。

はじめは刺さるけど、その後はどうでもよくなるのだとしたら、はじめ(購入検討時)だけのアピールでいいんじゃない?——と。

 

 

もう一歩、攻めの改善案(勝手なアイデア出し)

ここまでで、このデコレーションシートは「購入時限定キャンペーン」でいいんだという話をしました。が、「こうしたらもっと良くなりそう(販売に貢献してくれそう)」という改善アイデアもありますのでそれを共有します。

それは...

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