「アイデアを募集!」と言うと、「いい案出さなきゃ!」とか「見返りに何くれんの?」となりがちですが、「思いついたこと投稿してね!」と言われると気軽にホイホイ答えてしまいがちです。企業がSNSでよく使う、そんなプチ工夫の話です。
アサヒ飲料十六茶が、アウトドアブランドCHUMSとのコラボにちなんで、「#16チャムスで欲しいもの」SNS投稿キャンペーンを実施しています(ちなみに「16」は十六茶の16のようです)。「十六茶×CHUMSのあったら欲しいもの」を指定ハッシュタグをつけて引用ツイートするという、手法的にはよくあるSNSフォロー&リツイートキャンペーンになっています。


出展:アサヒ飲料公式Twitter「#16チャムスで欲しいもの キャンペーン」特設ページ https://www.asahiinryo.co.jp/entertainment/campaign/16cha/220607-220620/
これ、参加者からツイートされた「欲しいもの」の意見については、それが具体的にどうこうなるということはなく、それはそれで聞いて終わりというスタンスであるようです。ひとまず抽選で限定商品=オリジナルコラボデザインの十六茶2本セットがもらえるようですが。
ではなぜこれを聞くのか?というと、今後のコラボ景品アイデアを集めたいのが目的として大きいのは間違いなさそうです(もちろん最もベーシックな“情報拡散”という目的もありますが)。
おそらく大半は大したことないアイデアだと思うのですが、その中の1%でも光ったアイデアが得られるならば十分ですし、そもそもベタなアイデアばかりだったとしても、それらを集計すれば確度の高い(ウケる可能性の高い)景品づくりにつなげることだってできるのです。
この施策は前述のとおり実態としては「景品アイデア収集」であるのですが、それをそう感じさせないよう回避的な表現が用いられているのがポイントだと思います。
仮に、このキャンペーン名が「欲しいものアイデア募集!」だったらどうだったでしょうか?ちょっとばかり見えかたが変わってくると思います。“募集”するからには応募規定をしっかり定め、選考方法や採用予定数をしっかり開示し、採用案(優秀案)を選定・発表し、採用者には賞品を提供したりと、さまざまな“相応の対応”が求められてしまいます。
しかも応募者としても「いいアイデア出さなきゃ」という変なプレッシャーにもなりますし、さらにはアイデア採用されたからにはそれなりの見返り(賞品)も求められがちです。そんなのはまだいいほうで、さらに懸念すべきは「いいアイデア出せそうにないからやめとこ」と参加を見送ってしまう人が続出したり、アイデアがカブリまくって選考が難航を極めてしまうリスクなどもあります。
そこまでして一般人から、どれほど期待できるかもわからないようなアイデアを募集すべきかと考えたら、「面倒くさ。やっぱやめとこ。」と企業がなってしまうのも至って当然です。
…と、そんな一切の負担や責任から企業が逃れられるのが...
