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【明治】あえてツッコミどころをつくる戦略@ウマ娘コラボキャンペーン

明治「メルティーキッス シリーズ」ほかチョコレート商品各種

ひと昔前に「モノより思い出。」という有名なCMコピーがありました。世の中のヲタ活と呼ばれるものは、まさにソレなんじゃないかと最近つくづく思わされるのです。彼・彼女らはモノを消費しているように見えて、じつはお金では買えない価値を買っているのです—— まさにpricelessなのです。

 

明治×ウマ娘コラボキャンペーンが無事にフィナーレを迎えたようです。3ヶ月間にわたるロングスパンキャンペーンでした(2022/12/1-2023/2/28)。

9人の娘たちが3チームに分かれ、全3弾のキャンペーンレースを競う内容だったのですが、フタをあけてみれば下馬評では3位じゃないかと目されていたチームが総合優勝するというちょっとした番狂わせが起きたようです。

出典:「夢にとどけ!明治・ウマ娘応援プロジェクト」キャンペーンWEBサイト https://www.meiji.co.jp/products/brand/cmp/close2212/

 

当サイトでも、過去2回にわたってこのキャンペーンを紹介してきましたが、ウマ兄貴たちの鼻先にニンジンをぶら下げていかにパカパカさせられるか(お金を引っぱりだせるか)というところにさまざまな趣向が凝らされていて非常に興味深い施策でした。

過去記事はこちら

【明治】しっかり推し事させ、しっかり稼ぐ匠の技 @ウマ娘コラボ 2022/12/23

【明治/ロッテ】バレンタインのコラボコンテンツに見るマーケティング戦略の変化 2023/2/10

 

なお、以前の記事の繰り返しになりますが、ウマ兄貴たちは目の前にぶら下げられたニンジンを夢中で追いかけることに悦びを感じているのです。いや、それが生きがいなのです。

手ぬるいことをやっていると、彼らは消化不良を起こしてしまいます。やるなら徹底的に、ニンジンをガンガンぶら下げて、なんならムチでオシリをバシバシ叩いて限界まで走らせるのです。限界まで走らされた先に彼らの達成感や満足感はあるのです。

その結果、たまたま企業も利益ガッポリ。みんなニッコリなWin-Win関係の出来上がりです。

 

 

文句垂れながらもせっせと買い集めるのが様式美なのです

今回のこの3ヶ月間にわたるウマ娘コラボキャンペーンの動向を注力ウォッチしていたのですが、そのなかでのわたくし個人的なハイライトは「クリアファイル激小っさい」問題です。

当キャンペーンに関連して、某コンビニチェーンでひっそりと限定開催されていたミニクリアファイル施策(各店先着30枚のみの配布)なのですが、とにかく小さい!小さすぎる!クリアファイルというよりしおりだろ!などともっぱらのウワサでした。

 

それでも、なんだかんだ文句を言いながらも買い漁ってコンプさせているところを見ると、モノはなんでもいいんだなぁと。

「もはやクリアファイルである必要がない」とツッコミ入れている人もチラホラいましたが、それはそれである意味真理だと思います。彼らの意識は、これを使うことではなく集めて並べることに向いているのですから。

 

とはいえ、中にはウマ娘への愛が脳ミソを覚醒させたとしか思えない「馬券入れ」というナルホド活用法を編み出す兄貴たちも登場し、愛さえあれば用途なんて後から何とでもなるよね、ということが証明されました。楽しそうで微笑ましいです。

こういう用途不明なアイテムをあえて出して、その使い道を彼らにSNS上でブレインストーミングさせるという“楽しませかた”もあるのだと勉強させていただきました。

 

 

ただお金を使わせるだけじゃあ芸がない

前述のとおり、この手のコアなヲタたちが群がるコンテンツをプロモーションに活用するならば、彼らに徹底的に支出をさせることが結果的に彼らの悦びにもつながるということをお話ししました。

なお、ここでいう「支出」とは、単純にお金を使わせるだけという話ではありません。その中には...

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