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【森永製菓】推し活の“燃料”をしっかり積んだジャニーズ活用キャンペーン

森永製菓「小枝<ミルク>」

ジャニーズアイドルが自転車を鬼こぎして貯めた充電池に、ファンたちがとんでもない価値を感じてしまう心理メカニズムと、それをうまく応用したプロモーションの話です。

 

森永製菓の小枝が、関西ジャニーズJr.のユニット「AmBitious」とコラボしたTwitterリツイートキャンペーンを実施しています。そのプレゼントはというと… AmBitiousが貯めた充電池だそうです。

出展:小枝be AmBitious!リツイートキャンペーン特設サイト https://www.morinaga.co.jp/koeda/sustainability2022/

 

言葉だけ聞くと、どゆこと?な内容ですが、文字どおりメンバーが自転車をこいで発生させた電気を充電池に貯めて、それをプレゼントするというものです。Twitterではメンバーが自転車発電をしている様子を動画配信しています。

出展:小枝be AmBitious!リツイートキャンペーン特設サイト https://www.morinaga.co.jp/koeda/sustainability2022/

 

モノにどれだけの付加価値を付けて売ることができるか、というのはマーケティングの醍醐味ではあるのですが、アイドルファン向けのそれはチート級にイージーです。この事例のように「電気はただの電気でしょ(笑)」と一般の人は思ってしまうようなものでも、ファンにとっては「推しが貯めた」というだけでその価値がハネ上がります。

ただし、この手の「アイドルが○○したもの」商法は往々にしてウソやニセモノとの戦いでありまして、その信ぴょう性がとても大事です。そこで、今回の場合はメンバーが実際に自転車をこいでいる動画がその役割を担うことになります。この動画があるか/ないかでファンの食いつき度合いが変わることについては、とくに説明をするまでもありません。

 

尊みを深めるためのもうひと工夫

ひとまずファンたちにとっては、推しが関わっているモノであればだいたい尊み(信仰的な特別な魅力)を感じてしまうものなのですが、その尊みをさらに深める工夫がこの施策には盛り込まれています。それは「頑張っている姿を見せる」ことです。これはアイドルの運営側が、ファンたちをより沼らせるためによく活用する常套テクニックでございます。

たとえば、今回のAmBitiousの電気で例えるとすると、「メンバーが設置した太陽光パネルで貯めた電池です!」という内容だったらどうだったでしょうか。もちろんそれでも普通の電池よりは価値があるよね~という話はさておくとして、メンバーが自転車を頑張ってこいで貯めた電池の魅力(とそれによりもたらされる付加価値)には到底及ばないと思います。

 

一般的に推し活とは、推しを応援する活動でありますので、“応援しがい”はその活動のための大事な燃料になるわけです。今回のような「頑張っている姿を見せる」ことはその“応援しがい”に直結しやすいことは言うまでもありません。

自転車をウオォ~!と鬼漕ぎしてクタクタになるAmBitiousメンバーたち――。その姿を動画で見せることの重要性が分かります。

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