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【ヤクルト】SDGsに「またか」とうんざりされないためにできること

ヤクルト本社「Newヤクルト」「Newヤクルトカロリーハーフ」

かつて、ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏は、Twitterで自身の頭髪をいじられた際、このように切り返し話題になりました。「髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである」――と。

 

 

ネガティブな話題を、ウィットに富んだポジティブな話に変換して切り返すと、多くの人の心をつかむことができる――。というわかりやすい例だと思います。

 

アピールが膠着しがちな「プラ削減」

ところで話がぜんぜん変わりますが。ヤクルトは、2022年3月からNewヤクルトシリーズ全てにおいてストローの添付を廃止しています。もともと10本パックでは以前からストロー添付が廃止されていて、5本パックシリーズのみにストロー添付がつづけられていたのですが、ついにその5本パック含むすべてのシリーズ商品からストローがなくなりました。

そんな変更を「プラ削減のため、ヤクルトにストローは付いていません」と店頭や全国の販売店のSNSなどではアピールされています。

 

良いことであるのはわかるんです。わかるんですが・・・どうも響かないのです。

今の社会的には褒められるべき行為であることは間違いありません。間違いないのですが・・・なぜか偽善的に聞こえてしまうのです。ただのコスト削減でしかなく、消費者にはデメリットしかない話を、流行りのSDGs系ワードを隠れみのにしてうまくやり過ごそうとしてるんじゃないか――と。

いま、プラ削減という“錦の御旗”を掲げ、多くの企業たちが商品に今まであったモノたちを堂々と無くしたり減らしたりする状況があらゆる業界で進んでいますが、

そのプラ削減によって浮いたコストはどうしたの?商品はとくに値段変わってないようだけど?

浮いたお金は社会貢献活動費にでも回してるの?そんな報告してないようだけど?

…といった具合に、なんか「アレ?」と感じてしまうパターンがあちこちで起きていることに嫌気がさしているのが、日本人にSDGsがいまいち刺さっていない大きな理由であると思います。

 

そのぶん値段を下げろとかそういう話ではないのです

ただ、プラを多少削減したからと言って、それが大したコスト圧縮効果になるわけでもないことも消費者は分かっています。だからこそ「そのぶん値下げしろ!」などということを要求したいわけでもありません。ただただ、「なんか都合よく言いくるめようとしてない?」ということに対してモヤモヤしているのだと思います。

日本人はわりと地頭がいい民族であるぶん、物事をちょっと邪推して見てしまったりする傾向も強かったりするところもあると思います。企業としてはそういったやましい気持ちは全くなかったとしてもです。...

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