マラソン大会ゴール前、足を痛めながらも完走しようとするビリケツ選手に拍手喝采――。こんなシーンよく見かけますよね。そんな応援したくなる心理を「アンダードッグ効果」と言います。これがなかなか使える心理効果なのです。
サントリーが「サントリーマイナーズ」プロモーションをSNSで開始しました。はちみつレモンや、POPメロンソーダなど、文字どおり同社商品ラインナップ内ではマイナーな部類のブランドたちを集めて彼らにも脚光を浴びさせようという取り組みです。ま、ザックリいうと「売れないやつらをもっと売れるようにしよう」という活動でございます。

出展:Twitter|SUNTORY「#サントリーマイナーズ」ツイート https://twitter.com/suntory/status/1550412838061096961
こんな、いまいちパッとしない商品たちを「マイナーズ」とくくって見せられると、同情というか健気(けなげ)というか、なんだかやるせない気持ちからくる“応援してあげたい”感情がそこはかとなく湧いてくるかと思います。それ、「アンダードッグ効果」と言う心理効果です。
アンダードッグを日本語に訳すと「かませ犬」です。強い犬と対峙させられた負け犬のように、弱い立場の者を見ると同情心からか応援したくなる心理現象のことをアンダードッグ効果と言います。
ちなみに、ひと月前に同じくこのアンダードッグ効果を活用し、うまくバズッたプロモーションがあります。それは森永乳業の「#じゃない方パルム」プロモーションです。「PARM(パルム)」アイスシリーズではメインの「赤パルム」とそれ以外の商品たちとでは認知度や売上に大きな開きがある点に着目し、“じゃない方”のパルムたちを弱者に見立てて同情からの応援を誘うように仕掛けたものです。
これは先のサントリーの事例よりもハッキリわかりやすく弱者っぽさが表現されています。なんというか弱者の哀愁というか、立場をわきまえた控えめさというか、そんな雰囲気からつい、「あ…なんだろうこの胸が締め付けられる感じ…よくわかんないけど…応援してあげたい!!」という感情がわいてきます。
そんな森永の戦略は見事にハマり、「そんなことないよ!いつも買ってるよ!」とか「私のなかではみんな主役だよ!!」などなど励ましや応援の言葉がぞくぞくとSNSに投稿され、「#じゃない方パルム」ハッシュタグはなんとTwitterトレンドワード入りしておりました。
非常にいやらしい言いかたにはなりますが、「敗者のふりをして勝つ」という表現が適切な事例だと思います。うまいです。

出展:森永乳業PARM(パルム)公式Twitterアカウント https://twitter.com/parm_icecream
togetter「定番商品の赤いパルム"じゃない方"が「私たちも、パルムです。」と立ち上がる」2022.6.20 https://togetter.com/li/1900900
また、これら森永やサントリーの施策には、アンダードッグ効果以外にもう1つの効果を発揮します。それは...
