昭和のころなんかだと、丸メガネというと、それだけその人の代名詞にもなってしまうくらいの強烈な個性アピールツールだったと思います。三木のり平、大村崑、大江健三郎などなど。
令和の今では、それなりに一般にも浸透してはいますが、でもいまだに男性なんかでは「俺はムリかなぁ…」などと遠慮されることも多い、“かける人を選ぶメガネ”であるともいえます。
そんな丸メガネの神様に、ソレをかけることを許された男子たちは、実は洋酒界から熱い視線を向けられているようです。
サントリー協賛のもと「LIQUOR GAMERS CLUB(以下LGC)」なる洋酒とボドゲ(ボードゲーム)をテーマにしたリアル系コミュニティが立ち上げられました。
洋酒を嗜みながらボドゲを遊ぶというコンセプトのもと、リアルな交流を促す大人のコミュニティであるようです。コロナ禍ではお酒を介した交流の場がことごとく自粛ムードでしたから、そんなコロナ明けの反動心理も狙った施策であると思われます。
出展:「LIQUOR GAMERS CLUB」 WEBサイト
当コミュニティには、謎解きクリエイター松丸亮吾氏や、モデルの貴島明日香氏、ボドゲ系Youtuber、ゲームクリエイターや漫画家などなど多彩なジャンルのボドゲ&お酒好きなクリエイターたちがメンバーとして招集されており、彼らの定期的なコミュニティ活動の情報発信と、彼が開発したLGCリジナルボドゲの販売が主な活動であるようです。
う~ん、なんかちょっと予想してたのと違ったなぁ、と思ってしまいまして。
この企画のタイトルやコンセプトから感じた第一印象としては、ボドゲ×洋酒をコンセプトにしたBARイベントなどがあって、一般の人が参加できるんだろうなどと予想していましたが、ちょっと違うようです。あくまで上記のような一定の影響力のあるインフルエンサーたちによる情報発信&物販が中心であるとのこと。
出展:「LIQUOR GAMERS CLUB」 WEBサイト
なお、一般人が参加してLGCオリジナルボドゲを体験できるリアルイベントもあるようですが、それはボドゲカフェ(ボドゲショップ運営のカフェ)での開催であるようで。あ、そこはBARじゃないんだ…とちょっと拍子抜けです。
ちなみに、物販活動のほうはこんな感じです。LGCメンバーたちで開発し、実際にコミュニティ内でもプレイされているオリジナルボドゲが、主要ECサイトなどで一般販売されています。
出展:Amazon-JELLY JELLY GAMES「バーテンダウト」販売ページ
ところで、このコミュニティメンバーやイベント参加者たちの写真を見て、ふと気付いたことがあるんです。みんな「丸メガネ」なんですよね(ほぼ丸型を含む)。もちろんメガネをかけている人は、という前提の話ですが、メガネの人はほぼ全員丸メガネです。
もう少し厳密には、女性メンバーにメガネはいないようなので、「丸メガネ男子」たちです。
ただ、そんな珍しい現象であるのにもかかわらず、意外とそこにそれほど驚きがないのです。むしろ、「あぁ~なんかわかるわぁ」という感じじゃないですか。
そんな丸メガネ男子たちだらけな状況の背景に、このコミュニティやそこに協賛しているサントリーの狙いどころが見える気がします。
そこで、世の中の丸メガネ男子たちの生態について考察してみたいと思います。まず圧倒的に丸メガネ率が高いのはクリエイティブ系の職種の人たちです。クリエイティブ畑の人たちがメガネをかける場合は、ほぼ丸メガネを選ぶと言っても過言ではありません。
ただし彼らの場合のそれは、「できるクリエイティブっぽい」とか「個性的そう」とか、クリエイター能力を演出するためのツールである場合も多く、ある意味、商売道具の一つとして取り入れられている側面もありますので、今回はあえて彼らのことは除外して考えます。
では、それ以外の男子たちで丸メガネを選ぶのはどういう人たちかというと、知性と社交性をバランスよく兼ね備えた人であることが多いと思います。
そういった男子たちは、そこそこに仕事ができ、そこそこに収入もあり、そこそこに学もあり、そこそこに交友関係も充実してて、人生のバランス感覚が全体的にそこそこいい人たちです。※これは私の独断と偏見による話です。そして例外もいます。
そしてなにより、自分自身にそこそこ自信があり、そんな自分自身が好きで、かつセルフプロデュースもうまい人たちでもあります。そんな彼らと、さらにはメガネをかけていなくてもかけるなら丸型を選びそうな人たちをまとめて「丸メガネ“系”男子」と呼ぶことにします。
そんな丸メガネ系男子たちこそ、洋酒を嗜みながら知的なボドゲに興じるというこのコミュニティのコンセプトに共感・興味を示してくれそうな人たちだと思いませんか。これはオレにマッチするスタイルだと。
サントリーも、まさにそんな丸メガネ系男子たちのポテンシャルに魅力を感じ、このコミュニティに協賛しているのだと思います。そのポテンシャルとは...