読み込み中...

企業の“中の人”たちに寄り添うメディア

【明治】弱男は胃も弱め!?アイドル系天気予報で彼らの胃を狙う

明治「明治プロビオヨーグルトLG21」|ほか

“弱者男性の姫”と呼ばれている女性をご存じですか。気象情報番組「ウェザーニュース」の人気キャスター・檜山沙耶さんです。

彼女は弱男(非モテ男性)たちを中心にアイドル的人気を誇っており、7月に行われたファンミチケットは即完売。同イベントではペンライトとうちわが配布されたようで、運営側も完全に“わかってる動き”です。

そんな彼女が最近、プロテニスプレーヤーとの交際を発表したとたん、「裏切られた!」とヲタたちが大量にアンチ化し、彼女は今まさにバッシングの嵐にさらされています。

ドルヲタ界隈で見慣れたお約束のオチに、ついほっこりしてしまいます。彼らはいつになってもピュアさを忘れませんね。

参考:▼アサ芸プラス『檜山沙耶「弱者男性の姫」が完全キャラ転換…非モテ男を切り捨てて「粘着アンチ」大量発生』
▼日刊SPA!『檜山沙耶は“裏切り者”?アンチコメントの過熱にみる、ウェザーニュースの光と影』▼週刊女性PRIME『「弱者男性の姫」熱愛宣言に飛ぶ誹謗中傷!オタクが怒る背景に“アイドル営業の側面”』

出展:
▼5チャンネル「【悲報】「弱者男性の姫」がトレンド入りWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWw」

 


 

ちなみに、この「弱者男性の姫」という最凶パワーワードを生み出したのは週刊女性であるといわれています。

同誌はこういった特定の男性層を無慈悲に貶めるワードが自身の読者にはウケるとわかってやっているのはいうまでもありません。

需要あるところに供給あり——。こんな動きもまた「マーケティング」なのです。これはこれで、このメディアのコア読者層の心の闇を映しているとも言えますが。

「弱男」というネット民が愛用する略称スラングが存在するのに、それをあえて文字量を増やして言い換えているところにも明らかな意図があります。

なお、「弱者男性の姫」は、X(Twitter)のトレンドワード入りも果たしたようです。ひとまず週刊誌によるネットマーケティング行為という点だけに着目するならば、大成功なのではないでしょうか。

出展:X(Twitter)トレンドワード

 

ところで、逆の立場で「売れ残り女の王子」などのワードが出てきたらどうだろうか?との指摘もネット上では多く見られます。

https://twitter.com/doraisentakeda/status/1677618425341030402

 

おそらく、大炎上の、大バッシングの、ケッチョンケッチョンにそのメディアは叩かれ、あらゆる手段で攻撃されるはずです。

すると、トレンドワード入りなどのメリット面よりも、そういった発狂反応によるデメリット面のほうが大きくなりがちなので、逆のパターンはあまり見かけないのです。

こういったリスク対リターンのバランス判断もまた、広義にはマーケティング戦略の1つといえます。

 

 

最凶パワーワード「弱者男性の姫」はなぜ世に放たれたのか

今回のウェザーニュースキャスターがらみで槍玉に挙げられてしまった弱男たちは、いい意味でもわるい意味でも、その多くがいわゆる「いい人」と言われる人たちです。

しかも、ウェザーニュースの視聴者の年代は主に30-40代と言われており、社会的立場からしてもヘタな言動はつつしみたいお年頃。

そんな彼らのステータスを十分に把握し、リスクの小ささを見定めたうえで、今回の「弱者男性の姫」というパワーワードを世に放ったのだとしたら、これはもはやイジりの域をこえたイジメにも見えてしまいます。

このパワーワードの語源となっている有名なネットスラング「オタサーの姫」じゃダメだったんですかね?意味合いはほぼ同じですよね?しかも、そちらのほうがまだ残酷さがオブラートに包まれていて、かつコミカルさも、微笑ましさもあります。

人間の心の奥底にある惨忍さと、そこに着目したビジネスとが相乗的に生み出した、なかなかの悪魔的な表現です。—— と、人間や資本主義の嫌な部分が凝縮されたような話題はここまでにします。

いやはや、とはいえ当事者である弱男たちは、踏んだり蹴ったりで胃が痛くなりそうな人たちですね。

 

 

天候からくる胃の不調に着目した「胃の負担指数」爆誕

そんな今ホットなウェザーニューズ社が運営する気象情報ライブ配信サービス「ウェザーニュースLiVE」にて、8月21日から明治ヨーグルトLG21とコラボした「胃の負担指数」配信が開始されました。

出展:ウェザーニュース リリース『ウェザーニュースLiVEで「胃の負担指数」を8月21日より配信開始』 2023.8.21

 

「胃の負担指数」とは、天気(気温や湿度など)による胃への負担を算出した指標で、ウェザーニューズ社と明治が専門医の監修のもとに共同開発し、新たな健康管理の手助けをする指数としていくとのこと。

う~ん…暑い日の食欲不振(胃の不調)くらいはイメージわくのですが、それ以外でどういう天候が、どう胃の負担に影響するのかはよくわからず。

とりあえず「胃の負担指数」アーカイブ動画を数日分チェックしてみましたが、暑さ、暑さ、暑さ…と今のところ毎日気温の高さが根拠であるようです。

出展:ウェザーニュースYoutube「胃の負担指数」番組アーカイブ

 

今はまだ全国的に真夏日がつづいている中なので仕方ないのかなぁ…とも思いつつ。今後季節が変わっていくなかで、どういうメカニズム説明が出てくるのか、個人的にちょっと気になってます。

おそらくですが、低気圧とか、急激な気温変化とか、そもそもカラダ全体に不調が起きうるような気象現象を、胃だけにフォーカスさせる話に切り替えるアピール法なのかも?と読んでいます。

胃はカラダの一部ですから。カラダ全体的に不調がある状況ならば、「胃に負担がある」と言ったって間違いではないわけです。

 

 

弱男たちは、LG21にとって最高のターゲットです

で、このプロモーションは誰を狙ったものなのか?ウェザーニュースLiVEを見ていて、胃の負担を気にしてそうな人たちと言ったら…そうです。弱男たちです。

ウェザーニュースLiVEのメイン視聴者層は30-40代の弱男たちですから、ここで冒頭からの話が一本につながってくるわけです。

そう、明治はLG21ヨーグルトの新たなユーザーとして彼らを狙っているということです。番組を継続的に見てくれますし(自身の推しキャスターを見るのが目的で)、推し買いもしてくれそうです。

しかも、一度習慣化したら根気強く食べつづけてくれそうな人たちでもありますから、継続利用してもらいたいヨーグルト商品の狙いどころとしてよさそうですね!

LG21は、素晴らしいターゲットと、素晴らしいアプローチ法を見つけたと思います。

 

 

買い替えや顧客満足度向上を狙う「○○指数」

じつは、他業界でも少し前に、天候に連動させた「○○指数」でなかなか秀逸な施策がありましたので、そちらも紹介しておきます。

それは...

記事の単体購入はこちら
この記事のタグ
New posts